モスクワぶらぶら歩き(2)2012/02/23 11:46

 アルバート通りには帝政ロシア時代、貴族の邸宅が立ち並んでいました。ゴルバチョフ時代、ここを訪れたときも、静かな落ち着いた古風なたたずまいが満ちていました。古書店や骨董商も何軒か存在していて、辞書や百科事典を買ったことがあります。建物自体は昔のままなんでしょうが、中身がまったく入れ替わっています。派手な街に変貌していました。
 伝統的な古書店が姿を消して、路上に古本の屋台が出ていました。
アルバート通りの路上古書店

 昔は無かったと思いますが、アルバート通りに広い場所を使って記念碑が立っていました。
今、ネットで調べたら、1997年に73歳で亡くなったシンガーソングライターの元祖のような方で、Булат Шалвович Окуджаваブラート・シャルヴォヴィッチ・オクジャワさんの記念碑です。詩人で作曲家で自分の曲をギターで弾き語りもしました。「Окуджава」をコピーしてネット検索すると動画サイトに生前の演奏が多数見つかりますよ。
アルバート通りのオクジャワ記念像

 オクジャワ像の横でモデルのような格好でポーズを取る若い女性が現れました。女友達がデジカメを構えています。なぜ記念写真を撮るときに撮り手は少し腰を落とすのでしょうか。ロシア人も日本と同じなんだとおかしくなりました。カメラを顔から放して構える、腰を中途半端に落として構える、どちらもぶれ写真の大いなる要因になるのですが・・。
オクジャワ像の横でカメラにポーズを取る若い女性

 アルバート通り35番の建物壁面に取り付けられた外貨交換レートを電光表示する看板。このときのレートは、USドルの買いが32.20ルーブル(ドルを持ち込んで現地通過のルーブルが欲しい時)、USドルの売りが32.68ルーブル(使い残したルーブルをドルに戻したい時)。ユーロは買いが43.30ルーブル、売りが43.70ルーブル。
 今日2012年2月24日のルーブル円レート(中値)は、1ルーブルが2.71円ですが、2011年10月3日時点では2.35円でした。
両替商の交換レート電光表示看板

 建物の壁面に埋め込まれたクレジットカードでお金を借りる端末です。これも昔は無かったものの一つです。ドルやユーロを持参してルーブルに両替するより、クレジットカードでルーブルを引き出した方がレートが良いと利用する旅行者もいるようです。ただ高金利の借金ですから早く返済しないとかえって高くつきます。どこかで聞いた話だが、人気の少ない街頭に設置されたカードローン端末にカードを入れたがお金が出てこなかった。故障と思ってカードだけ取り出してそのまま帰国したら、後日、見に覚えの無い商品購入代金請求が来た。偽モノ端末機にカード情報を読み取られたようだ。できれば金融機関に設置された端末機を使う方が安心だ。
街頭のクレジットカードローン端末機

 これも昔は決して無かった店舗です。アルバート通りで営業するТАТУ ДРАКОН =刺青(いれずみ)店「ドラゴン」。
アルバート通りの刺青店「ドラゴン」

 アルバート通りを東の端まで歩いていきました。その曲がり角の一等地に大きな店を構える高級レストラン「プラガ」です。黒塗りの外車が次々と横付けされます。主人を下ろした後、車は建物の前の敷地で食事を終えた主が出てくるのを待ちます。旅行者には近寄りがたいレストランです。翻って日本には政財界人が集う料亭という特別な飲食店があり、運転手付きの黒塗り高級車で乗り着けるのが当たり前で、紹介者が無いと相手にされません(近年、政財界の利用が減って様子が変わってきたようです)。
アルバート通り東端の高級レストラン「プラガ」

アルバート通りは25年前とは大きく変わっていました。シックで渋い雰囲気が失われ派手になっています。高級、高価な品揃えの店ばかり増えました。昔から車は通らない歩行者天国でしたが、広い道に飲食系仮設店舗が張り出し、通りの美しさと統一感を損ねています。

アルバート通りを歩き終えたので、マトリョーシカ博物館の方へ向かいます。

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