トナカイの缶詰を開ける2014/08/04 23:40

 2年10ヶ月前にフィンランドのヘルシンキ市内で買ったトナカイの缶詰、物珍しさで買ったものの、日本に戻るとそれほど食指も動かず放置していた。製造日を調べると缶詰裏に030811:030814と印字されている。製造日と賞味期限ではないだろうか。今日は、2014年8月4日である。こりゃあ、食べなければなるまい。
トナカイの缶詰
 缶詰の内容説明らしい文章が側面に3ヶ国で書かれているがいずれも知らない言葉だ。表面にEstoniaの文字が読める。エストニアで製造された缶詰をヘルシンキで買ったらしい。
 缶詰のプルトップを引き上げる。トナカイの肉が現れる。
トナカイの缶詰の蓋を開けた
 肉を少し削り取って食してみる。コンビーフに似ているが、味が少し異なる。かなり異なると表現したほうが良いか。強い酒のアテにするのがよさそうだ。それもウォッカが向いていそうだ。キャベツの上にトナカイ肉のコンビーフを少し載せて、熟成ウォッカ「スタルカ」を傍らに置き、晩酌前にまず写真をパチリ。
トナカイの缶詰肉を肴にウォッカを飲む
 この組み合わせはなかなか良い。食が進む、いや酒が進む。何杯も一人で乾杯を重ねた。

吉田秋雄ガラス作品展で酒器を購入2013/07/30 23:00

 またまた、あべのハルカス近鉄本店11階のアートギャラリーで開かれていた「吉田秋雄 ガラス作品展」で酒器になりそうなガラス工芸作品を3点購入しました。

 工芸作家の個展を拝見するとき、真っ先に考えることは、酒器として使ったときの姿を客観的に思い浮かべることです。その姿を思い描いてその器にどんな酒を盛ったら器を生かせるのか、相応しいのかと頭を回転させています。

 吉田さんの作品は、ガラスに金(ゴールド)を取り込んだ器が目立ちます。金の薄板に融けたガラスを回転しながら押し当てるとガラスに金が取り込まれていく技法のようですが、見たわけではないのでどのような手法なのかイメージが正確には掴めません。

 このガラスとゴールドの取り合わせが気に入りました。美しいと思いました。日本酒を飲む器として購入したのが写真のガラス器です。冷酒用と考えています。
吉田秋雄ガラス作品展で購入した酒器3点
 徳利をイメージした器1点とぐい飲みをイメージした器2点を購入しました。徳利は3つのサイズの中から一番小さいものを選びました。酒豪だった私も今ではお猪口に一、二杯しか飲まないからです。容積を測ると100ccです。一方、ぐい飲みは80ccも入ります。徳利とぐい飲みのバランスが悪いです。このことは購入時に判っていたのですが小さなお猪口サイズの器がなかったのでやむなくの選択でした。

 この酒器に入れる酒は無色透明の液体でなければ、底の金が見えなくなり作品の良さがまったく生かされません。無色透明の中でも度数13~15の日本酒が向いています。25度の焼酎、40度のウォッカでは強すぎます。ウォッカを80ccもぐい飲みしたら食道を焼いてしまいます。

 会場に作者の吉田秋雄さんが居られました。展示作品といっしょに吉田さんの写真を撮らせていただきました。工芸作家は作務衣を着ておられるような固定観念を持っていたので、吉田さんの背広姿に小さな驚きを感じました。吉田さんは2000年に倉敷芸術科学大学芸術学部工芸学科を卒業され、神戸を拠点に活躍されています。
吉田秋雄ガラス作品展で、吉田秋雄さんと展示作品

陶芸家・阪井七(なお)さんの個展で信楽焼きのぐい飲みを購入2013/06/27 14:10

 あべのハルカス近鉄本店11階のギャラリーで陶芸家・阪井七(なお)さんの個展が開かれていました。中を覘いて見ました。荒い緋色の肌の一部が緑変した「ぐい飲み」に目が引き付けられました。信楽焼き独特の薄い赤茶色のざらついた陶器の肌と一部が炎の中で様々に変化した景色が安らぎを感じさせる作品です。

 許可を得て同型の3点を触らせて頂きました。手触りや様々な角度から景色を確認して、一番しっくりと感じた1点を選んで購入しました。持ち帰り、水を張った鍋で1時間煮沸して自然に冷ましました。釉薬の掛かっていない陶器は購入後、お湯または、米のとぎ汁で煮沸した方がよいと記憶しています。使用前には毎回水を吸わせたほうが器に入れる成分が(ぐい飲みの場合は清酒が)土の隙間に入り込むのを防ぐために役立つそうです。

 ぐい飲みの底には灰が掛かった部分が緑色と金色にきらきら輝いています。清酒を注ぐとぎらつきが消えて落ち着いた色が底に現れました。池の底に月が映っているようにも見えます。
阪井七(なお)さん作陶の信楽焼きぐい飲み 阪井七(なお)さん作陶の信楽焼きぐい飲み

 ぐい飲みの表面が本来の緋色(火色)から濃い赤茶色、茶緑色と複雑に変化しているのは、薪が燃えて出来た灰が片側からのみ降り掛かり、更に高温で溶けて自然釉となったためです。反対側の飲み口にも自然釉が掛かっています。
阪井七(なお)さん作陶の信楽焼きぐい飲み 阪井七(なお)さん作陶の信楽焼きぐい飲み
 陶芸は土と炎の芸術とも言われます。重労働も伴うでしょうから筋肉逞しい大柄の人を想像していたら、会場に居られた作者は小柄で華奢な感じすらする人でした。
 購入した作品について詳しく説明していただきました。信楽に構えた穴窯で焼成しておられるそうです。穴窯は前室と後室から成り、炊き口から炎が順番に伝わって行きます。後室から追い炊きも出来る構造です。炊き口の薪が燃えて灰ができますが、この灰が穴窯内の作品に振りかかり更に高温で溶けて自然釉になります。赤茶色の地肌に白い斑点が目に付きますが、これは土に含まれていた長石がそのまま残ったものです。
 ぐい飲みの下部にへらで削ったような切れ込みがありますが、これはまず底を作りその上にひも状にした粘土を巻き上げて行く過程で底と上部とのつなぎ目を残して景色にしたのです。上部はろくろを使ってある程度滑らかに仕上げていますが、少しひも作りの痕跡が残っていてこれも味わいになっています。

最後に阪井七(なお)さんにお願いして作品と共に写真に入って頂きました。
陶芸家・阪井七(なお)さんの個展で、作者と作品
 陶芸について何の知識も持ち合わせていませんので、作者からお聞きした説明を誤解してここに表現している恐れがあります。その際はお許し下さい。これを機会に勉強していきたいと思います。

父が残した本もPDF化へ2013/03/26 18:14

 蔵書を見るとその人の生き方が赤裸々に見えてくる。個人情報そのものだ。
 父が無くなって三十数年が経過して、その残した本を処分しようとしている。40年以上、企業のトップであり続けたオーナー経営者だった。私とは身長・骨格・顔つきはそっくりだが、父のほうは毎日の宴会続きで超肥満体だったのに、私は美食とは無縁で標準体型を保っている。
 考え方・生き方もまったく違うから、蔵書もまったく異なる。現実主義者の父は書籍を積極的に買わなかったので数も少ないし、実用書ばかりである。ロマンチスト(理想主義者)の私は文学書も多いし、買った本の数も膨大な量である。
 今、父の本を見ると、趣味を反映して釣り・囲碁・ゴルフのハウツー本と美食家で食通だったので食い物・飲み物の薀蓄本が多数を占める。同じ財界人から贈呈された本、寄付金を募る右翼が送ってきた本とかもある。それに加えて大量のゴルフ雑誌、囲碁雑誌が残る。大阪万博の資料とか公安資料とかも大量に残されている。
父が残した本をPDF化して処分する
 時間を掛けてこれらの本を裁断、スキャンしてPDF化しても多分もう読むことはないだろうと思う。ただ捨てればいいだけだとのささやきも聞こえるが何故か電子化しないと捨てる踏ん切りがつかない。性分なんだなあ。

フェリーでヘルシンキからタリンへ2011/10/08 10:43

 今日は、ヘルシンキとは海を挟んで目と鼻の先のタリンへ行く日。早朝6時半にフェリー乗り場に着いた。フェリーの出航は7時30分。かなり早く着きすぎた。今回予約しているフェリーはTALLINK SILJA LINE社のSTAR号。ヘルシンキの埠頭は広い範囲に分散しているので自分の乗ろうとしている船がどのターミナルから出るのか調べておかないと船に乗り遅れたりしかねない。次の写真はWest Terminal (Lansiterminaalli)2階のTALLINKチェックイン窓口の様子。詳しくは、TALLINK SILJA LINE社のホームページ参照のこと。行きと帰りの便を予約しておいたほうが安全だと思う。
フェリー乗り場のチェックインカウンター

 日の出直後の海を進むSTAR号の前には、ヘルシンキを防御するように島々が点在する。
朝焼けの中、小島が防御するヘルシンキ

 フェリーSTAR号は、島々の間を抜け、ヘルシンキを背後にして、フィンランド湾を横切り一直線にタリンへ向かって進む。
遠ざかるヘルシンキ

 タリンへは2時間の船旅。船内では無線LANを通じてインターネット接続が無料でできる。接続するとTALLINK SILJA LINE社のホームページがまず表示される。写真はアンドロイド3.2搭載の東芝のタブレット端末AT300。インターネット接続とPDFファイルを見るために持参し、いつも背中のリュックに入れて歩いた。旅行案内書「地球の歩き方」北欧編とロシア編の最新版を購入直後に背表紙を裁断して電子書籍化(PDFファイル)したものをタブレット端末に入れてある。
船内では無線LANが無料で使える

 国際航路のためか、船内には大きな免税店があり、アルコール類、化粧品、菓子類、お土産などを陳列している。ライチョウの絵をラベルに使ったスコッチウイスキーFAMOUS GROUSEが各種並んでいるのを見つけた。鳥のラベルの酒はすぐ買うことにしているのだが、旅は始まったばかり、荷物になるのでまだ買えない。旅の途中で飲むために500mlのポケットびんを買う。
船内の免税店の棚に並ぶスコッチ

 買ったFAMOUS GROUSEのポケットびんをキャビンの窓辺に置いてみる。外の光を通してスコッチの琥珀色がたまらなく美しい。今回の旅でトップテンに入るお気に入りの写真。
キャビンの窓際に置いたウィスキー

 エストニアのタリン港へ到着。旧市街の教会の尖塔がいくつも見える。TALLINK SILJA LINE社のフェリーはタリン港のDターミナルを発着する。場所を記憶してから旧市街の見学に向かわないと、タリン港は広いので元の船着場を探して右往左往することになりかねない。
タリン港に到着

鳥を描いた酒ウイスキーHIGHLAND PRIDE2011/06/21 20:46

 鳥を描いたラベルやボトルの酒を買っています。今回、猛禽類を描いたラベルの安いスコッチウイスキーを買いました。
 このウイスキーについては不明なことばかりです。製造元が不明です。表のラベルは上から「PRODUCT OF SCOTLAND」、鳥の絵、「HIGHLAND PRIDE」、「Finest Scotch Whisky」、「DISTILLED , BLENDED AND BOTTLED IN SCOTLAND」「FERGUSON & LIGHT GLASGOW G2 5RG, SCOTLAND」と表示されています。FERGUSON & LIGHTが製造元かと思ったのですが、ネット検索で見つかりません。ウイスキーに関する本は各種しらべたのですが「HIGHLAND PRIDE」は見つかりません。
鳥を描いたウイスキーHIGHLAND PRIDE

 裏のオリジナルラベルは上に輸入元のラベルがべったり貼られていて光に透かしても見えません。輸入元ラベルをゆっくりはがして元のラベルを見ましたが、メーカー情報はありません。「A superb blend of the finest malt and grain scotch whiskies from the highlands and islands.」と書かれています。スコットランドのハイランド地方とアイランド地方で作られた複数のモルトとグレインウイスキーをブレンドして作ったということです。ブレンダーの所在地はグラスゴーですが無名のメーカーのようで詳細は不明です。
 ラベルに描かれた鳥の種名も公式にはわかりません。英国の有名な野鳥図鑑「COLLINS BIRD GUIDE 2ND EDITION」で調べてみました。英国スコットランドに生息する猛禽類という条件で探すとRED KITE (Milvus milvus)ぐらいしか見つかりません。日本語ではアカトビでしょうか。尾羽がトビは凹尾なのですが、ラベルの図は角尾に描かれています。それ以外はRED KITEによく似ています。
英国の野鳥図鑑COLLINS BIRD GUIDE
 ウイスキーは、ご覧のようにほとんど飲んでしまいました。千円ほどで買える最安値のスコッチですが、味はスコッチのレベルは保っています。口を近づけるとふわっと香りが迫ってきます。香りに少し薬っぽさを感じましたが、そう悪くはありません。香りにシビアな人以外なら気軽に楽しめるスコッチウイスキーです。それにしても野鳥の名前が確定しないのがすっきりしませんね。

青カビ系チーズ 今日、賞味期限迎えた2011/05/15 22:43

 ウィスキーやウォッカをストレートで飲むときのお供に、チーズを好んで用意している。チーズの知識がまるで無いので、まったく適当に、買っている。少しは勉強しないと!

 今、手元にあるのが「フルム・ダンベール AOP ノスタルジー」というフランス製のナチュラルチーズである。趣味期限が短かったので、あせって食べようと、いっしょにウィスキーもハイピッチで飲んでしまった。それでも、賞味期限を迎えた本日もまだ半分以上を残している。
チーズ フルム・ダンベール ノスタルジー

 今からまた飲んでチーズを消費することにしよう! 本末転倒だが・・・・・・・・・。

古い洋酒 APRY MARIE BRIZARD2011/05/15 00:29

 古い洋酒コレクション紹介第3弾である。 APRY APRICOT LIQUEUR MARIE BRIZARD MARIE BRIZARD & ROGER BORDEAUX FRANCE PRODUCE OF FRANCE のラベルが貼られた洋酒である。 ネットで調べた限りでは、このボトルの酒はもう発売されていない。これと同じ空ボトルが18ユーロで古いビンのコレクターアイテムとして売られていたり、1934年に作られたこのボトルの宣伝ポスターが30ドルで売られているところを見ると、それなりに有名で郷愁をそそる酒のようだ。
古い洋酒 APRY MARIE BRIZARD
 酒の種類としてはブランデーにアプリコット風味を加えたリキュールということになる。製造元はフランス・ボルドー地方のMARIE BRIZARD & ROGERである。MARIE BRIZARDという企業は今も各種酒類を手広く製造している大手メーカーのようである。ラベル表示では、MARIE BRIZARD(1714年生れ~1801年没)という人物が1755年に創業した醸造所のようである。
古い洋酒 APRY MARIE BRIZARD
 輸入元はCALDBECK, MACGREGOR & Co..Ltd..(Incorporated in Hongkong)である。今も、中国、香港、日本、シンガポール、マレーシア、台湾、オーストラリアで事業展開する酒類輸入販売大手業者。
古い洋酒 APRY MARIE BRIZARD
 ボトル左側面に、MARIE BRIZARD & ROGER BORDEAX-FRANCEの文字がガラス瓶に浮き出ている。

バーボンウィスキー OLD CROW の味2011/05/01 22:38

 カラス(CROW)がシンボルマークになっているバーボンウィスキー「OLD CROW」を今夜、開封しました。シングルで4杯あおっただけで酔いが回ってきました。弱くなったものです。

 さてその味ですが、バーボンを各種飲んだことはないので的確な批評はできませんが、バーボンに抱いていた焦げたような風味というのは感じませんでした。繊細な感じではなく、荒々しさは感じました。悪い意味ではありません。安物ウィスキーを飲んだときのまずさはありません。荒っぽいけれど旨い酒です。多少カウボーイのイメージに引きずられているのかもわかりません。

酒税は度数で決まります。例外ビールには重課税2011/05/01 16:42

 最近、酒のことをブログに書き始めて、酒に対する税金ってどうなっているんだろう、とふと思い立ち国税庁のホームページを見てみました。

 酒税はほぼアルコール度数で決まってくる税体系になっています。大雑把に言えば1キロリットルあたり1度につき1万円、12度なら12万円、40度なら40万円です。40度のウィスキーやウォッカは1リットルあたり400円になります。25度の焼酎1リットルには250円が課税されています。

 世界最高のアルコール度数96度を誇るスピリタスというウォッカがありますが、これなんか1リットルあたり960円になってしまいます。500ccボトルが1430円から1950円で売られているようですが480円の酒税と70円から100円の消費税が含まれています。

 この課税体系から大きく外れているのがビールです。度数に関係なく1リットルにつき220円です。他の酒と同じ扱いをすれば度数から考えて55円のはずです。ビールを飲む人だけが重い負担を強いられています。

 ビールの重課税を避けようと麦芽の量を減らしたビール系発泡酒が生み出されたのはご存知の通り。麦芽比率を50%未満にすれば178円15銭に下がります。さらに麦芽比率を25%未満にすれば134円25銭になります。

 もっと課税を下げたいと苦労の末生み出されたのが麦芽0%のビール風味の発泡酒です。このカテゴリーに入ると1リットル当たり80円の課税です。500cc缶なら40円の課税です。本物の500cc缶ビールには110円の酒税が含まれています。

 酒を買うと更に5%の消費税を払うのですから税金に税金を掛ける2重課税ではないですか。