ロシア黄金の環、セルギエフ・ポサードを歩く(2)2012/02/17 00:32

 1423年に建てられたТроицкий собор トロイツキー聖堂は、ウスペンスキー大聖堂に比べると幾分小さいが、全てのドームが金ぴか姿で自己主張している。
 左からОбелискオベリスク、Троицкий соборトロイツキー聖堂、Ризница聖器所。
オベリスクは1792年の建立。トロイツキー聖堂の入口に多くの人が列を作っている。
トロイツキー聖堂

 別の角度から見たトロイツキー聖堂。
雨が降る悪天候の中、ドームの金色がまばゆいばかりに輝いていた。
トロイツキー聖堂

 トロイツキー聖堂へ入場するために並ぶ人たち。雨の中、30分以上並んでやっと入口にたどり着いた。
トロイツキー聖堂へ入るため列を作る信者たち

 入口を入ってからも満員で前へ進めない。内部は天窓からの光とろうそくの明かりだけで薄暗い。柱の間からイコノスタスが見える。厳粛な祈りの空気が立ち込めていて、信仰心の厚い人々だけが集まっているように思える。観光客は私一人では・・・と思えてくる。
トロイツキー聖堂内

 正面には進めないので横の方に進んだ。壁面に飾られているイコンに身体を寄せて祈りを捧げる人たちが居る。小窓の明かりとろうそくの明かりだけなので、すごく暗い。写真は画像処理で明るめに仕上げているが実際には人の姿も半ば暗闇に沈んでいる。
トロイツキー聖堂内で祈りを捧げる人たち

 出入り口に近いところに建つНадвратная церковь Рождества Иоанна Предтечи(門上の洗礼者ヨハネ降誕教会)である。16世紀から17世紀の間に建てられたらしい。傍らの白い平屋の建物はКнижная лавка (1895 г.)書店である。トロイツェ・セルギエフ大修道院に関係する歴史書とか宗教書が主だが、カレンダーや日めくりや小物などお土産になるものも見つかる。
 書店の中で帽子を被っていて、お客さんから注意された。聖堂や教会に入るときは必ず帽子は脱いでいたが、書店でも着帽姿はいけないのですね。なお女性は頭をスカーフのような布で覆うことが求められています。
門上の洗礼者ヨハネ降誕教会

トロイツキー聖堂へ入ろうとする人々が行列していた場所の横に建つこの黄色い建物。中央から右側に伸びる部分はКазначейский корпус (直訳すると出納係りの建物となるが、大修道院の事務所棟だろう)。少しだけ見える左側は別棟になっていて、Ризница 聖器所(修道院の儀礼につかう品々を保管する場所)。写真中央の扉にЛАВКА ПАЛОМНИКА (巡礼者のお店)とのプレートが貼られていたので、お土産などを販売しているようだ。
トロイツェ・セルギエフ大修道院の事務所棟

 修道院を後にして、帰路に着いた。振り返るとトロイツェ・セルギエフ大修道院の威容が広がっていた。離れた場所から見ると、一番高いのはやはり鐘楼で、次がウスペンスキー大聖堂だとわかる。
トロイツェ・セルギエフ大修道院の遠望

 トロイツェ・セルギエフ大修道院では、出入り口ゲート付近に食堂があった。そこでピロシキやボルシチで簡単な食事が摂れる。また食堂入口で修道院特製の菓子パンを売っている。お土産に一つ買った。Коврижкаカヴリーシカといい、少し固めの黒糖蒸しパンといった感じだ。
 モスクワのヴェーデンハー行きバスに乗るためバスターミナルに向かう。セルギエフ・ポサードが始発なのでバス停も分りやすくりっぱなつくりだ。バス亭近くの肉屋に入ってお土産にベーコンの塊を一つ買う。