JR大阪駅地下道の壁面を飾るトリック壁画『梅田バーチャルコリド-』(Art Scene2)2014/01/16 23:40

 昨年3月に東京・渋谷の岡本太郎「明日の神話」を(Art Scene 1) として紹介したが(Art Scene 2) を書けないまま時が経過した。街中のアート・シーンとして紹介できそうなものはそう多くないのだ。
 JR大阪駅桜橋口からJR東西線北新地駅に向かう地下通路の壁面両側を飾るトリックアート「梅田バーチャルコリドー」を紹介する。
 画家の神山宣耀(かみやませんよう)さんが2002年に描いた大壁画である。日本サインデザイン協会SDA賞の準優秀賞受賞作でもある。
 この地下通路壁面が無地のままだったら、歩く人にとって随分味気ないただの長いトンネル通路になっていただろう。人々の心を明るくする効果は確かにあるように思う。
JR大阪駅地下通路の大壁面画「梅田バーチャルコリドー」と行き交う人々が溶け合う

 トリックアートであるから、描かれている人物も等身大であり、実際にはまずありえない動作をしている。
JR大阪駅地下通路の大壁面画「梅田バーチャルコリドー」の一部

裏庭の陽だまりでスイセンが一輪咲き始めた2014/01/17 23:14

 毎日、厳しい冷え込みが続いているが早くも水仙(スイセン)が咲き始めた。3日前に開き始めたのは確認している。早咲き品種なのであろう。裏庭の片隅だけは日当たりが良いので開花に影響しているのかもしれない。
裏庭で水仙(スイセン)が咲き始めた

 ホトケノザも先端にピンク色が二つ見られるようになった。蕾が膨らんでいるのだろう。庭を良く見ると寒さの中にも春の芽生えが随所に見られる。なお春の七草の一つ「ホトケノザ」は黄色の花を咲かせるオニタビラコだとものの本に書いてある。オニタビラコも庭にあるがまだロゼット状で地面にへばりついている。
まだ小さく地面に貼り付いたホトケノザ

自作の絵画鑑賞用架台にS40号の油彩画を掛けた2014/01/19 21:10

 一月前に手作りした絵画鑑賞用架台に40Sの洋画を掛けてみた。

 『Л, Дьяконицын 《Рыбы》 1996г,』。
かってのロシア人作家の作品は全般に色使いを抑えた沈鬱な重々しいものが多かったように思う。この絵は窓から南国の暖かい風が吹き込み色使いもあでやかである。窓の外、青い水面の向こうの丘には黄色い菜の花畑。テーブルの上の大量の魚、そしてコーヒーカップ。新生ロシアの開放感が溢れている。でも良く見ると右上隅に何か不気味な影が・・・。新しい時代を手放しで喜んでよいのか・・・心の片隅に不安も。
自作架台に掛けたДьяконицын《Рыбы》1996г,
 キャンバスサイズが100センチ×100センチ、額のサイズは120センチ×120センチ、重さが17.1キロ。補強を施した自作の架台の強度試験も兼ねて、《Рыбы》 を掛けてみる。下の台座フレームから浮き上がるように掛けると支柱が手前に大きく反って倒れるのではないかと恐怖を感じる。結局、額縁の下が台座フレームに微かに触れる程度に吊り紐の長さを調節したところ支柱も垂直になり安定した。

 100号の絵も掛けられるようにと考えて作ったがとても無理だ。額縁の縦寸法120センチが限界だと分った。但し、横位置の絵画なら120M、100M、80P、60Fがいずれもキャンバスの縦寸法が100センチ以下の97センチである。横位置限定なら60号以上の絵も掛けられそうだ。

 40Sの横に12Fの野崎利喜男『楡の木(北大植物園にて)』を置くとすごくちっぽけに見えてしまう。大きさも絵画の重要な要素なのだ。

京都府最南端、南山城村と笠置町の東海自然歩道を歩く2014/01/29 17:27

 京都府の最南端に南山城村と笠置町がある。南山城村は滋賀県、三重県、奈良県と隣接する四県境にも当たる。南山城村から笠置町にかけて木津川沿いに東海自然歩道が指定されていて道標も完備している。川沿いの自然歩道は起伏が少なく楽なハイキングコースにもなっている。最後に体力が残っていれば、急坂の笠置山に登ってもよい。
 JR天王寺駅から関西本線・加茂行き快速電車に乗り、加茂で亀山行き普通に乗り換え大河原駅で下車する。大河原駅の跨線橋から見ると、関西本線、国道163号、木津川が平行している。
関西本線大河原駅で下車。左手に木津川が流れている

 大河原駅を出て川原に降りる。木津川に掛かる沈下橋を渡る。橋の名前は「恋路橋」。橋を渡って川の左岸を下流へ向かって歩く。
下車してすぐに木津川に掛かる沈下橋の「恋路橋」を渡る

恋路橋を渡って南山城村の南大河原集落を通過する。なぜか南天を植えている民家が多い。実が赤く色づいて花の少ない季節に華やかさを振りまいている。
笠置町では民家の傍らに植えられた南天の赤い実がやたら目に付いた

 南山城村と笠置町の境界付近の木津川にはカモ科の水鳥が多く見られる。国道や関西本線が木津川から遠く離れたところを通り、左岸の自然歩道が唯一の道のため水鳥が安心して過ごせるためだと思う。目にした水鳥はコガモ、オシドリ、カワアイサ。自然歩道を歩く人の気配だけでカワアイサ♂が驚いて飛び立った。
人の気配に驚いて飛び立つ木津川のカワアイサ♂

 まもなく関西電力相楽発電所が対岸に、木津川を堰き止める相楽取水ダムが目の前に現れる。落差3.3メートルと超低落差の発電用ダムだ。発電所の所在地は笠置町有市。
関西電力相楽発電所取水ダムは落差3.3メートルと超低落差

 関西本線の橋脚の下を潜り、木津川から一旦離れて関西本線の踏切を渡り飛鳥路集落を通り抜けると、京都の自然二百選に選ばれた布目川沿いの道になる。夏は絶好の休憩ポイントだが、冬は日陰で寒いので素通りする。
「京都の自然二百選」に選ばれた布目川に沿って歩く

 再び木津川に戻り、関西電力布目川発電所脇を抜け、関西本線の線路沿いを歩く。対岸には笠置町下有市の集落が見える。左が下流。
東海自然歩道は笠置町の木津川左岸に沿って歩く(右が上流)

 笠置町の中心部、笠置橋の手前で川原に降りて昼食のコンビニおにぎりを食べる。10キロほど歩いたので、すごく美味しく感じる。
笠置町の川原で昼食におにぎりを食べる

 今回初めて笠置町の中心地からすぐの笠置山に登ってみる。山頂近くから見下ろすと先ほどまで歩いた東海自然歩道が通る木津川の流れが見える。東海自然歩道は笠置山の山頂付近を通過して奈良県へ向かっている。
笠置山から今辿ってきた木津川上流を見下ろす

 笠置山の山頂近くにもみじ広場がある。11月にはもみじ祭りが開かれる。この周辺は視界が開けて野鳥の鳴き交わす声もよく聞こえる。一際甲高い声で鳴き叫びながらアオゲラ2羽が木々を移動していく。葉の落ちた桜の樹に止ってくれた。そおっと出来るだけ近付いて撮影。アオゲラは何度も見てはいるのだが写真は撮れていなかった。
笠置山の「もみじ広場」近くで撮影したアオゲラ

 再び山を下りて、JR笠置駅へ向かう。列車は1時間に1本なので時間に余裕がある。駅へ向かう道沿いに1月に開いたばかりという手作りのパンとコーヒーの店で休憩。