京都府最南端、南山城村と笠置町の東海自然歩道を歩く2014/01/29 17:27

 京都府の最南端に南山城村と笠置町がある。南山城村は滋賀県、三重県、奈良県と隣接する四県境にも当たる。南山城村から笠置町にかけて木津川沿いに東海自然歩道が指定されていて道標も完備している。川沿いの自然歩道は起伏が少なく楽なハイキングコースにもなっている。最後に体力が残っていれば、急坂の笠置山に登ってもよい。
 JR天王寺駅から関西本線・加茂行き快速電車に乗り、加茂で亀山行き普通に乗り換え大河原駅で下車する。大河原駅の跨線橋から見ると、関西本線、国道163号、木津川が平行している。
関西本線大河原駅で下車。左手に木津川が流れている

 大河原駅を出て川原に降りる。木津川に掛かる沈下橋を渡る。橋の名前は「恋路橋」。橋を渡って川の左岸を下流へ向かって歩く。
下車してすぐに木津川に掛かる沈下橋の「恋路橋」を渡る

恋路橋を渡って南山城村の南大河原集落を通過する。なぜか南天を植えている民家が多い。実が赤く色づいて花の少ない季節に華やかさを振りまいている。
笠置町では民家の傍らに植えられた南天の赤い実がやたら目に付いた

 南山城村と笠置町の境界付近の木津川にはカモ科の水鳥が多く見られる。国道や関西本線が木津川から遠く離れたところを通り、左岸の自然歩道が唯一の道のため水鳥が安心して過ごせるためだと思う。目にした水鳥はコガモ、オシドリ、カワアイサ。自然歩道を歩く人の気配だけでカワアイサ♂が驚いて飛び立った。
人の気配に驚いて飛び立つ木津川のカワアイサ♂

 まもなく関西電力相楽発電所が対岸に、木津川を堰き止める相楽取水ダムが目の前に現れる。落差3.3メートルと超低落差の発電用ダムだ。発電所の所在地は笠置町有市。
関西電力相楽発電所取水ダムは落差3.3メートルと超低落差

 関西本線の橋脚の下を潜り、木津川から一旦離れて関西本線の踏切を渡り飛鳥路集落を通り抜けると、京都の自然二百選に選ばれた布目川沿いの道になる。夏は絶好の休憩ポイントだが、冬は日陰で寒いので素通りする。
「京都の自然二百選」に選ばれた布目川に沿って歩く

 再び木津川に戻り、関西電力布目川発電所脇を抜け、関西本線の線路沿いを歩く。対岸には笠置町下有市の集落が見える。左が下流。
東海自然歩道は笠置町の木津川左岸に沿って歩く(右が上流)

 笠置町の中心部、笠置橋の手前で川原に降りて昼食のコンビニおにぎりを食べる。10キロほど歩いたので、すごく美味しく感じる。
笠置町の川原で昼食におにぎりを食べる

 今回初めて笠置町の中心地からすぐの笠置山に登ってみる。山頂近くから見下ろすと先ほどまで歩いた東海自然歩道が通る木津川の流れが見える。東海自然歩道は笠置山の山頂付近を通過して奈良県へ向かっている。
笠置山から今辿ってきた木津川上流を見下ろす

 笠置山の山頂近くにもみじ広場がある。11月にはもみじ祭りが開かれる。この周辺は視界が開けて野鳥の鳴き交わす声もよく聞こえる。一際甲高い声で鳴き叫びながらアオゲラ2羽が木々を移動していく。葉の落ちた桜の樹に止ってくれた。そおっと出来るだけ近付いて撮影。アオゲラは何度も見てはいるのだが写真は撮れていなかった。
笠置山の「もみじ広場」近くで撮影したアオゲラ

 再び山を下りて、JR笠置駅へ向かう。列車は1時間に1本なので時間に余裕がある。駅へ向かう道沿いに1月に開いたばかりという手作りのパンとコーヒーの店で休憩。