PC-6001 最初に買ったパソコン2011/02/16 00:05

ソフトバンクのOh!PCの第6号~11号
 kindle DXのモノクロ画面の美しさに見とれていて、1984年、最初のMacintoshを見た日のことを思い出していた。それ以前に日本ではNECのPC-8001PC-6001PC-8801PC-9801の順に市場に投入されて人気を掴んでいた。カラー画面だったが、プログラムを自分で書くのが基本だった。文字をキーボードで横書きしていく操作が基本で、現在、当たり前のマウスで操作するパソコンなど想像もしていなかったので、モノクロの小さな画面ではあったがMacintoshには、ただ驚くばかりだった。

 私が最初にパソコンを買ったのは、確か1982年のことだ。数少ないNEC系のショップをやっと探して訪れた。店には、1981年に発売されたPC-8001と1982年に発売された弟格のPC-6001の2台があった。価格がPC-8001は19万8千円ぐらいだったのに対し、PC-6001は9万8千円だった。当時の給料では20万円のPC-8001には手が出なくて、PC-6001を買って帰った。ディスプレーはテレビのコンポジット端子に繋ぐので不要なのもPC-6001の経済的メリットだった。

 PC-6001を名古屋の店(確かフューチャー・イン金山という店だったような気がする)で買ったとき、店頭で無料配布していたのが創刊間もないソフトバンクOh!PCだった。表紙に「見本 本誌は書店ならびにマイコンショップで好評発売中」と上書きされていた。そうそう。当時はパソコンとは言わずマイコンという言い方が一般的だった。パソコンという言葉が一般化するのは、もっと後、PC-9801シリーズが普及し、実用的なビジネスソフトが出て、自分でプログラムを書かなくてもよくなったからだ。

 Oh!PCの裏書を見ると、発行人/孫正義、発行元/株式会社日本ソフトバンクと書かれている。東京・四番町の本社と大阪・西淀川区の営業所の2ヶ所で少ないスタッフで編集・発行・営業されていた様子が浮かんでくる。今日の巨大企業への成長を想像できた人がいただろうか。

PC-6001 今も大事に保管しています2011/02/16 22:48

 PC-6001で初めてプログラミングを勉強しました。自分でPC-6001内蔵のBASIC言語でプログラミングしないと、ほとんど何もできないのが当時のパソコン(マイコン)でした。パソコン使う人=プログラミングする人でした。30年近く前の骨董品のようなPC-6001を今も捨てずに保管しています。しかも完全動作品です。写真で紹介します。
 PC-6001本体一式です。
PC-6001本体一式

 カラーテレビに接続して電源投入した直後の画面です。自作の太くて短い特製同軸ケーブルで接続してノイズを最小に押さえてもこの程度の画質です。
PC-6001起動直後の画面(カラーTV)

 グリーンディスプレー(緑色単色モニター)にコンポジット信号で接続した画面です。単色ですが、色にじみが無く文字が鮮明に読めます。 
PC-6001緑色単色モニター接続画面

 起動直後の画面から分るように、ユーザーが利用できるメモリー空間が7100バイトです。現代のデジカメで撮影した画像一枚が4Mバイトほどにもなりますから、デジカメ画像一枚の500分の1程度のメモリーしかありません。当時、デジカメなど想像もできませんでしたが・・・。

 画面下に並んでいるCOLOR、CLOAD、GOTOとかはキーボードのオレンジ色ファンクション・キーと対応しています。BASIC言語のプログラミングでよく使う言葉をキーに割り当てていたのです。
 シフトキーを押すと別の言葉が5つ表示されます。合計10個の言葉を割り当てていますが、LISTなど一瞬でキー入力できます。ファンクション・キーは、ほとんど無意味でした。

 それから、画面に「N60-BASIC By Microsoft (c) 1981」と表示されていますが、マイクロソフトは元々、Microcomputer向けのBASIC言語を開発販売する小さな小さな会社でした。Micro+Softという名前が実体をよく表していますね。

 マイコンという当時の言葉には、Microcomputerの意味とMy computerの意味が込められていました。「ちっちゃくて可愛い僕個人のコンピューター」というニュアンスです。