雑誌の電子化で数々の難題が発生 その32011/07/01 00:22

  雑誌「アサヒカメラ」電子化での難題の数々。 その3は裏面が透けて見えることです。

 これもアフリカ大陸でのヌーの大移動を扱った写真ですが、裏面の広告が透けて見えます。裏面の文字も読めそうです。しわも強く出ています。
裏の絵が透けて、しわも強調されたスキャン結果

平面スキャナーでスキャンするとき、黒い紙を裏に重ねて透過反射でスキャン時の裏面が透けて取り込まれる現象を防止しています。ドキュメントスキャナーではA3スキャン用のケースを利用して中に黒い紙を重ねる手が使えそうですが試していません。
平面スキャナーで処理、裏画面の透けが消えた
 裏面のカメラ広告が見えなくなりました。同時にしわも消えました。手間は大幅に増えますがしかたがありません。

中ノ島界隈を歩き古いビルでランチ2011/07/01 10:12

 真昼の炎天下、久しぶりに中ノ島界隈を、土佐堀川に沿って下流から上流へ、散策しました。昔の勤め先があり、この付近の事情には通じています。
 土佐堀川の左岸沿いに古いビルヂングが残り、その中にオーガニック料理の店があったことが頭に浮かんできて、なんとなく食べたくなり足を向けました。ずっと以前に気にはなっていたのですが、足を入れたことはありません。
 オーガニックという言葉が好きではないのです。普段、農薬まみれの農産物を食べていて一回、無農薬、減農薬の食品を食べて何の利点もないと思えたからです。科学的合理性を常に行動規範にしていたからです。
 今回は、古い建築物の中の暗いレストランで昼下がりのランチを摂りたいとの情緒的欲望が頭をもたげ、それに素直に従うことにしました。
土佐堀川沿いの古いビルにレストラン
 ビルの入り口はアーチ型をしており、山内法律特許事務所とレリーフ状に文字が見えますが、いまや、「オーガニック米野」の入り口にしか見えません。店内は期待通りクラシカルな装いで、静かな時間が流れています。裏が土佐堀川で窓際の席から川を眺めていると更に心が休まります。
 アジアンカレー¥900を注文して食しましたが、大好きなエスニック味で満足しました。セルフサービスのオーガニックコーヒーも¥100で追加しました。カレーの後は、ホットコーヒーという流れは昔から確信的に実行しています。
 B級グルメでは味わえない満足感を得て店を後にしました。
(写真はカシオEX-FC100で撮影、ノートリミングですが、PhotoShopで処理しています。)

雑誌アサヒカメラの電子化を完了しました2011/07/01 20:29

 所有する雑誌「アサヒカメラ」をすべて電子化処理しました。連日、朝から深夜まで作業を続けた結果です。かなり疲れました。裁断機で切り落とした背表紙の一部です。
 3月に購入した自重25Kgの「改良型裁断機」の威力で、平均350ページ厚さ16mmの「アサヒカメラ」の背表紙はザクッと一刀両断です。
裁断したアサヒカメラの背表紙

 切り落とした背表紙の切り口(切断面)を見てください。ほぼ均等に切れていることがわかると思います。切断面が台形になっていません。
アサヒカメラ背表紙の切り口です

ドキュメントスキャナーScanSnapに付属してきたソフト「ScanSnap Organizer」で電子化処理を終えた(PDFファイル化した)アサヒカメラを保存するフォルダーを見ると、このように表紙がサムネイル画像として表示されます。視覚的に一目瞭然で、ファイルを選べます。「ScanSnap Organizer」すごい!
電子化処理を終えたアサヒカメラ

 本棚の一段分を完全に電子化処理して、現物の雑誌はすべて処分できました。本棚の段数を数えると全部で100段を超えています。まだ1%処理しただけです。目指す先は遥か彼方です。

書籍の電子化に着手、雑誌より格段に楽です2011/07/03 22:47

 雑誌はアサヒカメラを中心に100冊以上の背表紙を裁断し、ドキュメントスキャナーで読み取りPDF化しました。雑誌は様々な写真あるいは文字、グラビア印刷あるいは凸版印刷、アート紙と上質紙、一冊の中で多様な素材が小刻みに切り替わります。素材の変化に合わせてスキャナーの設定を切り替えなければまともな電子化はできません。一冊の処理に大変な手間が掛かります。
 雑誌の処理で大分くたびれたので、気分転換に書籍の電子化に初めて手をだしました。初めての作業で失敗を懸念して、五木寛之の「霧のカレリア」から始めました。昔、間違って2冊買ってしまったからです。左はカバーを外し、表と裏の厚紙をナイフで取り去った後、背表紙を裁断した一冊です。
書籍「霧のカレリア」の背表紙を裁断
 この書籍はカバーを外すと粗末な表紙が現れます。PDF化したとき表示される書籍の顔としてはカバーを掛けて帯紙を着けた姿が一番美しいといえます。その状態を平面スキャナーで取り込んで置きました。
 「霧のカレリア」の厚さはカバーや表と裏の表紙を取り去った状態で20mmあります。私の購入した「改良型裁断機」は35mmぐらいまで問題なく切断できます。厚さ15mmまでしか切断できない国内メーカー品と違って大きく重たいだけに不安なく厚物が一回でスパッと切れます。
切断した背表紙
 厚さ20mmの本を切り落とした背表紙の切断面です。均等に幅4mmで切断できています。接着剤が入り込んでいないので、幅を2mmで切断しても問題なさそうです。
 文章は各ページの中心に(上下左右の端から均等な余白を空けて)印刷されているわけですが、幅4mmで背表紙を切り落とすと、左右の余白が15mm対11mmと異なってしまいます。切断幅を短くするほど左右のアンバランスを減らせるのです。

 ドキュメントスキャナーでの読み込みとPDF化で、書籍は雑誌に比べ本当に楽です。全ページが均質な印刷物なのでスキャナーS1500の読み取り設定が一つで済むからです。無理をしないで20枚単位でスキャナーに入れていくだけです。352ページの本が9分半で電子化処理できました。同じページ数のアサヒカメラが早くて40分、難しいケースでは2時間以上掛かっていましたから雲泥の差です。

書籍の電子化、ScanSnapの設定をどうする2011/07/04 20:39

 雑誌の電子化をいったん中断して、書籍の電子化をはじめました。書籍は文字だけで構成されていますからドキュメントスキャナーScanSnap S1500のドライバー設定も一種類で良いのですが、最適な設定がわかりません。試行錯誤で試しています。
 ScanSnapのドライバーソフト「ScanSnap Manager」の設定をどうするか? 雑誌「アサヒカメラ」の電子化で様々な工夫をしましたが、文章に特化して改めて最適解を求めたいと思います。ScanSnapは画質エクセレントからノーマルまで4種類カラーモードカラー、グレー、白黒の3種類から選べます。
ScanSnap Manager
 画質はエクセレントを選ぶとカラー/グレーが600dpi白黒1200dpiで一番高精細にスキャンします。高精細な方が美しい、明瞭と望ましいのですが、ファイルサイズが大きくなる、読み込みに時間が掛かるとマイナス面もあります。ファイルサイズは、記憶媒体の単位記憶容量当たりの価格がどんどん下がる現在、余り考慮しなくてもいいのですが、スキャニングの所要時間は上から2番目のスーパーファインと最上級のエクセレントの間には大きな差があります。できればスーパーファインに抑えたいところです。
 カラーモードは文章だけの書籍ではカラーを選ぶ人はいないと思いますが、グレーまたは白黒の選択があります。グレーは8ビット256階調で、白黒は1ビット2階調ですから、ファイルサイズには大きな差があります。圧縮が無いとすると8対1の差になります。
 画質エクセレントは白黒の場合1200dpi、スーパーファインの場合600dpiですからファイルサイズが4対1になるはずです。実際のファイルサイズは2対1ですので、縦か横か片側だけ1200dpiでスキャンしているのでしょう。
 ScanSnap Managerの読み取りモードタブを開くと右下にオプションボタンがあります。オプションボタンを開いたら次の窓が開きます。グレーや白黒のモードで読むときには重要な設定画面です。
読み取りモードオプション
 一番上の「白黒読み取りの濃度」ですが、カラーモードグレーに設定するとここは関係しません。白黒モードを選んだときだけ影響します。白か黒か決定するための閾値(しきいち)を決めるバーです。-5から+5まで0をはさんで11段階選べます。
 この画面で「文字をくっきりします」のチェックボックスも重要です。このボックスにチェックを入れるとコントラストが高く白黒が明瞭な画面になります。カラーモードグレーでも白黒でも大きく影響を受けますので慎重に選択します。

 文章だけで成り立っている書籍を読むための設定を順列組み合わせで試してみました。その中で一番使えそうな設定が次の5つです。各モードでスキャンしたPDFファイルを拡大しました。文字の違い、特に画数の多い文字の再現性に注目してください。

(1)画質:スーパーファイン、カラーモード:グレー、文字をくっきり:選択。
画数の多い連繋、導入、遺産などの文字も忠実に再現していますが、グレーモードのため文字が黒く締まっていません。
スーパーファイン グレー チェックを入れる

(2)画質:スーパーファイン、カラーモード:白黒、白黒読み取りの濃度:-3、文字をくっきり:選択せず。
スーパーファイン 白黒 -3 チェック外す
 (3)画質:スーパーファイン、カラーモード:白黒、白黒読み取りの濃度:0、文字をくっきり:選択。
スーパーファイン 白黒 0 チェックを入れる

(4)画質:エクセレント、カラーモード:グレー、文字をくっきり:選択。
エクセレント グレー チェックを入れる


(5)画質:エクセレント、カラーモード:白黒、白黒読み取りの濃度:-3、文字をくっきり:選択せず。
 スキャニング時間が長く掛かることを除けば(5)が最も細部まで明瞭に再現しており、最良の設定です。
エクセレント 白黒 -3 チェックを外す

なお、(1)から(5)について、ScanSnapのOCR機能を使って、「検索可能なPDFに変換」処理を実行したところ、すべてのファイルで連繋、導入、遺産を正しく認識していました。人間の眼ではつぶれているように見える文字も正しく認識していますので、画質をスーパーファインにしても大丈夫なようです。ただ、書籍を捨てる前に、書籍の持っている情報をすべて残らず汲み取るためにはエクセレントでスキャニングしたい気持ちも強いです。

福島県産肉牛の放射能汚染広がる。すでに一部は消費。2011/07/16 00:50

 14日のasahi.comによると「福島県は14日、同県浅川町の畜産農家の稲わらから基準を超える放射性セシウムを検出した、と発表した。農家は4月に肉牛にえさとして与え始め、今月にかけて肉用牛42頭を首都圏や仙台市のと畜場に出荷。市場に流通したという。 」

 南相馬市の畜産農家が原発事故後も屋外に置かれていた稲わらを牛の飼料に使っていたため放射能内部被曝した肉牛を出荷、全国に汚染牛肉が出回ってしまった事件に続いて、福島原発から60キロ離れた淺川町でも放射能汚染した稲わらを与えた肉牛が42頭も出荷されてしまった。汚染稲わらは白河市の稲作農家から購入したもの。白河市は関東地方の栃木県・茨城県に隣接する場所。

 その後、稲わら放射能汚染は宮城県北部にも飛び火している。

 北関東で葉物野菜の放射能汚染が明らかになったときも、原子力安全・保安院などの政府機関や、政府高官や、テレビに登場する原発村の「専門家」たちが口をそろえて市場に出回っている食品は安心して食べてくださいと言っていた。農産物・畜産物・水産物の極々一部を検査しているだけで「食は安全」と断言する無責任さ。放射能汚染牛肉の流通が実際に起こってしまった今、どう言い訳するのか。

 一回ぐらい1キロ当たり4000ベクレルの放射能汚染肉を食べても健康に何の影響もありませんと、いつものフレーズを専門家がテレビでコメントしていた。

 生産者は「風評被害」を受けているとしばしば口にするが、正確な情報が出されなければ消費者は自分で安全を確保するため自衛行動を取るのは当然である。数箇所のスーパーを回ったが、産地を表記せず国産黒毛和牛とだけ書かれた牛肉がほとんど。これでは国産は避けてオーストラリア産のもも肉ブロックでも買うしかないか。

走れ走れいすゞのトラック CM曲に涙が止まらない2011/07/16 21:08

CM曲 いすゞのトラック
 テレビのコマーシャルで「いーつまでも、いつまでも、はーしれ走れいすゞのトラッアク」のフレーズが流れると自動的に涙が止まらなくなる。何に涙腺が緩んでしまうのか自分でもわけがわからない。

 ネットで調べてみたら「ISUZU」のホームページでこのCM曲がダウンロードできるようになっている。 http://www.isuzu.co.jp/museum/song/index.html 再生してみた。また、ぼろぼろ泣いてしまった。

曲の旋律がぐいぐいと引きずり込むのか、いーつまでもいつまでもの詩に原因があるのか、歌い手(KAZCO)の声に魂を揺さぶられるのか、これらが一体となって迫ってくるのだろう、多分。

放射能汚染肉牛84頭が流通、一部はすでに消費2011/07/17 23:03

 17日のasahi.comによると「福島県の畜産農家が放射性セシウムに汚染された稲わらを牛のえさに使っていた問題で、県は16日、新たに郡山市の2戸、喜多方市の2戸、相馬市の1戸の肉用牛農家でも汚染されたわらを与えていたことが分かった、と発表した。5戸からは計84頭が東京、埼玉、宮城、山形、福島各都県のと畜場に出荷され、市場に流通したという。」

 「福島県によると、5戸は東京電力福島第一原発事故の後、自分たちの水田から回収したわらを4月から一定期間、牛に与えていた。郡山市の1戸のわらからは、1キロあたり50万ベクレルのセシウムを検出。乾燥前の水を含んだ状態に換算すると11万3636ベクレルとなり、国の基準値(1キロあたり300ベクレル)の約380倍にあたる。これまで判明した汚染わらで最高値となる。」

 3月11日の福島原発事故で大気中に放出された“死の灰”は約60キロ離れた郡山市にも大量に降り注ぎ稲わらを高濃度に汚染した。

 稲わらの放射能汚染の深刻さを稲作農家や肉牛肥育農家が受け止め切れていなかったのは、東電や原子力安全・保安院が世界を震撼される重大事故にもかかわらず国民や世界に対して、事故を軽く見せようと意図的に情報隠しと情報の遅出しを続けたためである。事故直後に核燃料のメルトダウンが起こっていたのに計器の故障を理由に核燃料の状況は不明と言い続け、事故レベルも4と言い張っていた。

 時間が経過して、国民や世界の世論がもう驚かないだろうと頃合を見計らって、メルトダウンと圧力容器の底を突き破って核燃料が格納容器に漏れ出したことや、レベル7の世界最悪の事故を認めた。東電や原子力安全・保安院のこういった姑息な世論操作が農家の人たちに3月11日以降も屋外に置かれていた稲わらへの警戒心を呼び起こさせない遠因を作った。

放射能汚染牛の流通、広がる一方2011/07/19 10:58

 18日のasahi.comによると「18日、福島、山形、新潟の各県は、農家から汚染わらが見つかり、計12戸から牛計505頭が出荷されたとそれぞれ発表した。これまでに判明した出荷総数は計648頭となった。」 「福島県によると、新たに汚染わらの使用が分かった農家は郡山市の2戸、二本松市、本宮市、須賀川市、白河市と会津坂下町の各1戸。7戸から計411頭が東京都や兵庫県など6都県に出荷されていた。 」

 このうち須賀川市の大規模畜産業者が肉牛に与えていた放射能汚染稲わらは宮城県栗原市の仲介業者から仕入れていた。栗原市の業者がどこの農家から稲わらを仕入れたかは記事に書かれていない。

 放射能汚染稲わらを与えられた肉牛が出荷され、食肉として流通した問題で出荷元が福島県以外に山形県、新潟県と広がり、稲わらの放射能汚染は宮城県北部でも確認されている。

 原発事故後、国民に真っ先に公表しなければならない情報は、水素爆発時の気象データに基づく放射能拡散マップだったのに出し渋りを続けた。原発事故を小さく見せようと情報操作を続けた東電と原子力安全・保安院。その意図を知ってか知らずか彼らの広報宣伝役を延々と続けたテレビ媒体(特に“公共放送”)を中心とするマスコミの責任は重い。

放射能汚染肉牛の流通、1200頭以上が45都道府県へ2011/07/21 23:51

 21日のasahi.comによると「朝日新聞社の20日現在のまとめでは、汚染わらが見つかった農家から出荷された牛は岩手、秋田、山形、福島、群馬、埼玉、新潟、岐阜、静岡の9県の農家計37戸から判明分だけで1200頭以上となっている。これらの肉の流通は、この日新たに宮崎、鹿児島両県でも確認され、45都道府県に上る。流通が確認されていないのは、鳥取、沖縄の2県。」

 岩手県の畜産農家も放射能汚染稲わらを肉牛に与えていて、すでに出荷していることがわかった。asahi.comによると「岩手県は20日、一関市と藤沢町の畜産農家5戸のわらから基準の約2~43倍のセシウムが検出されたと発表した。5戸からは計19頭が東京都に出荷されていた。」

 宮城県の稲わら販売業者が、宮城県内の稲作農家から集めて他県にも出荷した放射能汚染稲わらが、静岡県、秋田県、群馬県、埼玉県、新潟県、岐阜県でも新たに見つかった。

 東電福島第一原発からいったん放出された放射性物質は、決してもとの場所に戻すことはできず、日本全国に拡散した。45都道府県に流通した放射能汚染肉牛の一部は消費者の体内に取り込まれてしまった。「一度ぐらい4000ベクレル/Kgの牛肉を食べても直ちに健康に影響はない」と政府高官や“専門家”が言っていたが、20年後、30年後に運の悪い少数の人ががんを発病する可能性は少量被曝でもありうる。