東電株主の権限と責任 ― 2011/05/03 18:21
東電の発行済み株式は16億株です。2010年9月末時点では13億5千万株です。所有比率は、2010年9月末のデータでは大口が金融機関の37%、個人投資家その他が37.7%、外国法人等が17%、政府及び地方自治体が3.2%、その他法人が4.9%となっています。特筆すべきは東京都が4267万株を所有し第5番目の大株主だということです。
東京電力の清水正孝社長や幹部たちのテレビ会見を見ている限り、責任を自覚しているのか疑問を感じます。社長に限らず幹部たちの会見ぶりでは、他社の事故を解説しているような、よく言えば冷静な、悪く言えば無表情で能面を着けたような態度で話します。想定外の地震が起こって想定外の津波が発生したのだからしかたがないのだと言いたいのかもしれません。
一体、今も放射性物質を放出続ける原発事故の責任はだれが取るのでしょう。東電経営者の責任を問う前に、株主の責任について考えざるを得ません。株式会社においては最高の権力者は株主です。株主総会で経営者の首の挿げ替えも、経営方針の変更も株主には可能です。最大の株主は37.7%を占める「個人株主その他」です。従業員持株会も含まれていますが、株主総会で原発建設や原発増設に関して反対論を述べたでしょうか。昔、反原発団体が単位㈱を買って総会で反対を訴えたことはあったと思います。大多数の個人株主は無反応だったではありませんか。株主には、経営が間違った方向へ行かないように監視する義務と権限があり、権限と引き換えに、経営が行き詰まったときには出資金を全て失うことによって責任を取ることになるのです。
もう一つの大株主が金融機関、内外の投資ファンド、生命保険会社です。これらの投資機関は株式だけでなく、東京電力発行の社債も大量に抱えています。東電が破綻すると多額の損失をこうむります。そこでメガバンク3社首脳などは政府に東電には賠償義務を負わせないよう繰り返し申し入れを行っています。原発事故発生前には、東電の予想配当利回りはおよそ3.0%でした。長期国債利回りがおよそ1.5%の現在、3.0%の利益を受け取るという甘い汁を吸っていて、個人株主も金融機関も、責任は取りたくないとは虫が良すぎます。
東電の賠償金を電力料金の値上げで国民全体に押し付けようと政府は画策しています。まず株式を100%減資して株主責任を取らせるべきです。株主総会で脱原発を経営者に求めなかった株主には当然の報いだと思います。
東京電力の清水正孝社長や幹部たちのテレビ会見を見ている限り、責任を自覚しているのか疑問を感じます。社長に限らず幹部たちの会見ぶりでは、他社の事故を解説しているような、よく言えば冷静な、悪く言えば無表情で能面を着けたような態度で話します。想定外の地震が起こって想定外の津波が発生したのだからしかたがないのだと言いたいのかもしれません。
一体、今も放射性物質を放出続ける原発事故の責任はだれが取るのでしょう。東電経営者の責任を問う前に、株主の責任について考えざるを得ません。株式会社においては最高の権力者は株主です。株主総会で経営者の首の挿げ替えも、経営方針の変更も株主には可能です。最大の株主は37.7%を占める「個人株主その他」です。従業員持株会も含まれていますが、株主総会で原発建設や原発増設に関して反対論を述べたでしょうか。昔、反原発団体が単位㈱を買って総会で反対を訴えたことはあったと思います。大多数の個人株主は無反応だったではありませんか。株主には、経営が間違った方向へ行かないように監視する義務と権限があり、権限と引き換えに、経営が行き詰まったときには出資金を全て失うことによって責任を取ることになるのです。
もう一つの大株主が金融機関、内外の投資ファンド、生命保険会社です。これらの投資機関は株式だけでなく、東京電力発行の社債も大量に抱えています。東電が破綻すると多額の損失をこうむります。そこでメガバンク3社首脳などは政府に東電には賠償義務を負わせないよう繰り返し申し入れを行っています。原発事故発生前には、東電の予想配当利回りはおよそ3.0%でした。長期国債利回りがおよそ1.5%の現在、3.0%の利益を受け取るという甘い汁を吸っていて、個人株主も金融機関も、責任は取りたくないとは虫が良すぎます。
東電の賠償金を電力料金の値上げで国民全体に押し付けようと政府は画策しています。まず株式を100%減資して株主責任を取らせるべきです。株主総会で脱原発を経営者に求めなかった株主には当然の報いだと思います。
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