ニコンからライバル社を蹴落とす新製品発表 ― 2007/08/23 19:02
今月20日、ソニーが1230万語素、10フレーム/秒読み出し性能を持つCMOSイメージセンサーを発表したニュースを見て、ニコンからDXフォーマットのハイアマ用かプロサブ用の新機種がでるのではと予想したが、今日、23日午後、ニコン社のホームページで発表された。アクセスが殺到しているようでホームページを開くのも容易ではない。
新製品はD300である。イメージセンサー単独では10フレーム/秒以上の読み出し能力があるが、画像処理回路の処理速度やバッファーメモリーへの書き込みの問題や、特に一眼レフで連写速度を6コマ/秒以上にするには高性能シャッター搭載によるコストアップの問題もあって「D300」では1240万画素画像が、追加バッテリーをつけると連写速度8コマ/秒で撮影可能(アダプター追加なしでは6コマ/秒)というハイスペックな製品になっている。高感度高画質化も達成したようだ。常用感度は200~3200.減感で100、増感で6400が使える。イメージセンサークリーニング機能付き。
ライバル社はD40を発表したばかりだ、1000万画素、6.5コマ/秒連写で、さすがにすごい性能だとカメラマニアの話題になっていたが、3日目にしてニコン社に追い抜かれた格好だ。私自身は高画素化も高速連写も写真の質と何の関係もないと思っているが、世のマニアたちは画素数や連写速度で判断するのだからメーカーとしても競争せざるを得ない。
D40はライブビュー機能を自慢していたが、D300もライブビュー機能を持つ。だが性能が違いすぎる。D40はコンパクトデジカメと同じ3インチ23万画素液晶だが、D300は3インチ92万画素である。23万画素では厳密にピント合わせやピント確認が不可能でその都度拡大表示をしてチェックしなければならないが、92万画素なら手動ピント合わせも可能になる。
AF性能では、D40の9点クロスセンサーもカメラマニアの話題になっていたが、D300は15点クロスセンサーである。D40が一瞬ハイアマたちの話題をさらったが、3日目にして全ての面で色あせてしまった感がする。恐ろしい世界である。
本当にすごいニュースはD300ではなくて、プロ用のD3の発表内容である。フルサイズの36mm×23.9mm「自社開発」CMOSセンサーを使用した一眼レフデジタルカメラの発売宣言である。フルサイズはライバル社の独占状態で1DsⅢと5Dでフルサイズのプロ、アマ市場を欲しいままにしてきた。DXフォーマットは、ニコンの負け惜しみのように聞こえていたが、ついにフルサイズ市場に1台で1DsⅢと5Dと1DⅢを3機種まとめても勝てない最高機種を投入してきた。
フルサイズCMOS採用のD3は、36mm×24mm、30mm×24mm、24mm×16mmのDXフォーマットの3種のイメージセンサーサイズを選べる。画素数は1210万画素と現在のD2Xsと同じなので、1DsⅢより少ないが、連射速度はフルサイズ時に9コマ/秒、DXフォーマット時に11コマ/秒なので、1DⅢを持ってきても勝てない。
D3は、D300と同様にライブビュー機能を持つ。3インチ92万画素液晶も同じ。ISO感度は常用感度が200~6400、減感で100まで、増刊で25600まで使用可能。AFセンサーはD300と同じフォーカスポイント51点内15点クロスセンサーである。
ニコン社のプロ用機はスポーツ・報道分野用のD2Hsとそれ以外のプロ用としてのD2Xsに分かれていたが、D3で両方の機能を上回ったので、当然2系列路線は消滅し、D3のみになる。
D1 →D1H → D2H → D2Hs → D3
→D1X → D2X → D2Xs
レンズ分野でライバル社に差をつけられていたのが超望遠レンズに防振機能が無かった点だが、超望遠400mmF2.8、500mmF4、600mmF4の3本にシャッター速度4段分の防振機能を持つVR機能組み込みレンズが同時に発表された。超望遠レンズが三脚と共に使われることが多い点を考慮して、手持ちモードと三脚モードを持つ点でも目新しい工夫がされている。
プロ用デジタル一眼レフカメラメーカーにとって、五輪の場で、ニコンの黒いレンズ鏡筒が目立つか、白い鏡筒のライバル社のレンズが目立つかが最大の勝負になる。数十年間、五輪会場では黒いニコンレンズしか見かけなかったが、3年前の夏の五輪から白い鏡筒の超望遠レンズが過半数を占めるまで進出した。その後の経過は、懐の豊かなアマチュアは、プロが使うカメラを五輪中継を通して見て、あのカメラを使えばあの瞬間を写せるのかと考え白いレンズがカメラマニアの中でも主流になってきた。
今回のニコンのデジタル一眼レフカメラD3とD300と400mm、500mm、600mmの新製品は五輪の場でスポーツカメラマンが手にするカメラの過半数を押さえる力を持った驚愕の製品である。デジタルカメラウォッチャーとしては今後の動きを更に見守っていきたい。
新製品はD300である。イメージセンサー単独では10フレーム/秒以上の読み出し能力があるが、画像処理回路の処理速度やバッファーメモリーへの書き込みの問題や、特に一眼レフで連写速度を6コマ/秒以上にするには高性能シャッター搭載によるコストアップの問題もあって「D300」では1240万画素画像が、追加バッテリーをつけると連写速度8コマ/秒で撮影可能(アダプター追加なしでは6コマ/秒)というハイスペックな製品になっている。高感度高画質化も達成したようだ。常用感度は200~3200.減感で100、増感で6400が使える。イメージセンサークリーニング機能付き。
ライバル社はD40を発表したばかりだ、1000万画素、6.5コマ/秒連写で、さすがにすごい性能だとカメラマニアの話題になっていたが、3日目にしてニコン社に追い抜かれた格好だ。私自身は高画素化も高速連写も写真の質と何の関係もないと思っているが、世のマニアたちは画素数や連写速度で判断するのだからメーカーとしても競争せざるを得ない。
D40はライブビュー機能を自慢していたが、D300もライブビュー機能を持つ。だが性能が違いすぎる。D40はコンパクトデジカメと同じ3インチ23万画素液晶だが、D300は3インチ92万画素である。23万画素では厳密にピント合わせやピント確認が不可能でその都度拡大表示をしてチェックしなければならないが、92万画素なら手動ピント合わせも可能になる。
AF性能では、D40の9点クロスセンサーもカメラマニアの話題になっていたが、D300は15点クロスセンサーである。D40が一瞬ハイアマたちの話題をさらったが、3日目にして全ての面で色あせてしまった感がする。恐ろしい世界である。
本当にすごいニュースはD300ではなくて、プロ用のD3の発表内容である。フルサイズの36mm×23.9mm「自社開発」CMOSセンサーを使用した一眼レフデジタルカメラの発売宣言である。フルサイズはライバル社の独占状態で1DsⅢと5Dでフルサイズのプロ、アマ市場を欲しいままにしてきた。DXフォーマットは、ニコンの負け惜しみのように聞こえていたが、ついにフルサイズ市場に1台で1DsⅢと5Dと1DⅢを3機種まとめても勝てない最高機種を投入してきた。
フルサイズCMOS採用のD3は、36mm×24mm、30mm×24mm、24mm×16mmのDXフォーマットの3種のイメージセンサーサイズを選べる。画素数は1210万画素と現在のD2Xsと同じなので、1DsⅢより少ないが、連射速度はフルサイズ時に9コマ/秒、DXフォーマット時に11コマ/秒なので、1DⅢを持ってきても勝てない。
D3は、D300と同様にライブビュー機能を持つ。3インチ92万画素液晶も同じ。ISO感度は常用感度が200~6400、減感で100まで、増刊で25600まで使用可能。AFセンサーはD300と同じフォーカスポイント51点内15点クロスセンサーである。
ニコン社のプロ用機はスポーツ・報道分野用のD2Hsとそれ以外のプロ用としてのD2Xsに分かれていたが、D3で両方の機能を上回ったので、当然2系列路線は消滅し、D3のみになる。
D1 →D1H → D2H → D2Hs → D3
→D1X → D2X → D2Xs
レンズ分野でライバル社に差をつけられていたのが超望遠レンズに防振機能が無かった点だが、超望遠400mmF2.8、500mmF4、600mmF4の3本にシャッター速度4段分の防振機能を持つVR機能組み込みレンズが同時に発表された。超望遠レンズが三脚と共に使われることが多い点を考慮して、手持ちモードと三脚モードを持つ点でも目新しい工夫がされている。
プロ用デジタル一眼レフカメラメーカーにとって、五輪の場で、ニコンの黒いレンズ鏡筒が目立つか、白い鏡筒のライバル社のレンズが目立つかが最大の勝負になる。数十年間、五輪会場では黒いニコンレンズしか見かけなかったが、3年前の夏の五輪から白い鏡筒の超望遠レンズが過半数を占めるまで進出した。その後の経過は、懐の豊かなアマチュアは、プロが使うカメラを五輪中継を通して見て、あのカメラを使えばあの瞬間を写せるのかと考え白いレンズがカメラマニアの中でも主流になってきた。
今回のニコンのデジタル一眼レフカメラD3とD300と400mm、500mm、600mmの新製品は五輪の場でスポーツカメラマンが手にするカメラの過半数を押さえる力を持った驚愕の製品である。デジタルカメラウォッチャーとしては今後の動きを更に見守っていきたい。
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