私たちの愛する大阪は消滅するのでろうか ― 2015/05/15 18:16
1928年、今も市民の尊敬を集める関一(せきはじめ)市長が大阪城天守閣の再建と大阪城公園の整備計画を市民に提案すると、瞬く間に市民からの寄付金が150万円に達した。大阪城を含む一体は徳川幕府から明治政府に引き継がれ当時、陸軍省が管理していた。関市長は陸軍に横槍を入れられないよう80万円で第4師団司令部新庁舎を建設、残り70万円で公園整備と昭和の天守閣再建を進めた。鉄骨造の天守閣は1931年完成して公園ともども市民の宝となって今に至る。
建設工事中の大阪城天守閣。鉄骨の骨組みがよくわかる。
1911年、大阪・北浜の相場師、岩本栄之助が私財100万円を公会堂建設資金として寄付。1913年に着工し18年に大阪市中央公会堂は完成した。ネオルネッサンス様式を基調とする豪華絢爛な建物は中之島地区のシンボルとして今も輝いている。国の重要文化財指定。
1925年に住友家から、美術館建設を条件に寄付された天王寺区茶臼山町の広大な旧住友家本邸(日本庭園と茶臼山も含め)に27年から美術館建設着工、36年に完成した。富裕な大阪市民から寄贈された膨大な東洋美術品を収蔵する。
江戸時代は天下の台所と呼ばれ、明治以降も一時は東京を人口でも抜いて日本最大の都市になった時代もあった商都大阪には、上の三例に限らず膨大なお宝を抱えている。
全市民に配られた特別区設置協定書についてという40ページのパンフレットはできるだけわかりにくく書かれているが、「大阪市の財産の取扱い」の項目には大阪府を承継先として「博物館」「大規模な公園」「消防施設」「市立大学への出資金と貸付金」「下水道事業」などが読み取れる。
「博物館」や「大規模な公園」として、市民から取り上げ大阪府の物に。街中の小公園以外の主要公園は全部、大阪府の持ち物に。その後、改変や売却や転用や、どうなるか大阪市民は口を出せない。チェック役の府議も大阪市域選出は全体の3割に止まり、旧大阪市民の意思は反映できないことになる。
大阪市を沈めようと腹に一物を持った人物を選りに選って船長に選んだ大阪市民の悲劇。
1911年、大阪・北浜の相場師、岩本栄之助が私財100万円を公会堂建設資金として寄付。1913年に着工し18年に大阪市中央公会堂は完成した。ネオルネッサンス様式を基調とする豪華絢爛な建物は中之島地区のシンボルとして今も輝いている。国の重要文化財指定。
1925年に住友家から、美術館建設を条件に寄付された天王寺区茶臼山町の広大な旧住友家本邸(日本庭園と茶臼山も含め)に27年から美術館建設着工、36年に完成した。富裕な大阪市民から寄贈された膨大な東洋美術品を収蔵する。
江戸時代は天下の台所と呼ばれ、明治以降も一時は東京を人口でも抜いて日本最大の都市になった時代もあった商都大阪には、上の三例に限らず膨大なお宝を抱えている。
全市民に配られた特別区設置協定書についてという40ページのパンフレットはできるだけわかりにくく書かれているが、「大阪市の財産の取扱い」の項目には大阪府を承継先として「博物館」「大規模な公園」「消防施設」「市立大学への出資金と貸付金」「下水道事業」などが読み取れる。
「博物館」や「大規模な公園」として、市民から取り上げ大阪府の物に。街中の小公園以外の主要公園は全部、大阪府の持ち物に。その後、改変や売却や転用や、どうなるか大阪市民は口を出せない。チェック役の府議も大阪市域選出は全体の3割に止まり、旧大阪市民の意思は反映できないことになる。
大阪市を沈めようと腹に一物を持った人物を選りに選って船長に選んだ大阪市民の悲劇。
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