デジスコはなぜ小さな対物レンズでF値が大きいの?2005/11/21 22:41

 ----先の話の続き----
 35mmカメラで20m遠方の20cmの鳥を対角線いっぱいに写すには4300mmのレンズが必要だが、このとき、F値11を確保したければ対物レンズの直径は4300÷11=390mm必要になる。商品としてありえない大きさだ。一方、デジスコでは、900÷11=82mmとなり、ニコンのフィールドスコープED82を使えば実現できる。35mmカメラに比べて撮像素子が小さいことが幸いしている。

 デジスコの利点は、フィールドスコープと組み合わせるコンパクトデジカメの撮像素子の小ささがよりどころになっているのだが、小さい撮像素子は大型の撮像素子に比べて画質の低下と感度の低下というマイナス面を持っており、その利点と欠点のバランスで、いかに利点の比重を高めるかがポイントとなる。撮像素子が小さくても高画質で高感度で使えるデジカメの選択が重要である。

 フィールドスコープとデジカメという二つの光学システムを勝手に組み合わせるデジスコでは、光軸のずれ以外にフレア処理など問題が多い。最初からフィールドカメラとして、対物レンズ82mmで焦点距離300mm~900mmズーム、F3.6~F11、撮像素子1/1.8のフィールドカメラが存在したら撮影に専念できる一番使い勝手が良いものになるだろう。